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環境ネットワーク熊本

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設立趣意書 プリント メール
2010/01/30 土曜日 01:49:21 JST
   設立趣意書  
 

 1 趣旨

46億年という時間をかけて創り出された『地球環境』は、数千万種にものぼる生き物たちの生命活動を支える基盤であり、人間の経済活動の基盤でもありま す。気温、循環する水、大気、オゾン層、土、緑という命を育む6つの要素の絶妙のバランスで保たれている地球環境なしには、植物はもちろん動物もこの地球 で生息することはできません。
この地球に最後に誕生し、豊かな地球環境の恩恵を享受してきた私たち人間は、命を育む地球環境を守り、次世代へ引き継ぐ責任を負っています。
しかし、18世紀に起きた産業革命は科学技術の急速な発展と大量生産・大量消費を可能にし、経済力=豊かさという価値観を社会に浸透させました。その価 値観に基づく経済活動は、約50年の短期間で地球資源を枯渇させ、自然や生態系などに不可逆的な影響を与え、地球環境を悪化させ、今や地球環境=生命維持 機能は破綻寸前の状態に陥っています。このままでは良好な地球環境の保全はもちろん、生物の多様性や安定した食糧生産、世界経済の持続性さえも懸念される 状況になってきました。
このような状況下、世界では20世紀後半から、地球環境の保全や温暖化防止など様々な国際会議が開催され、人類全体として取り組むべき課題と、今後めざ すべき社会の方向性が話し合われてきました。国益優先による意見対立の中からも地球資源と排出物吸収能力の有限性への共通認識が進み、地球環境保全に向け た国際ルールづくりや、各国における法整備にも一定の前進がみられるようになりました。
しかし、加速度的に深刻化する地球環境問題解決には、もはや一刻の猶予もありません。国内の各地域でも、市民が主体的に環境保全活動の和を広げていくだ けでなく、環境的・社会的・経済的に持続可能な社会づくりへの積極的参加や、事業者や行政と一丸となった取り組みが求められています。
NPO法人環境ネットワークくまもとは、県内の市民による環境保全および情報発信などの推進拠点としての活動、および中間支援団体としての活動などを今 後も継続発展させると同時に、会員が持つ知識と経験や14年間に育んだ各団体とのネットワークを生かし、県における各主体との連携をさらに深め、持続可能 な暮らしと地域社会の実現を推進するために、市民による主体的な環境保全活動の普及啓発と、足元から環境活動を実践する人づくり、また地域における推進体 制や仕組みづくりに取り組みます。

2 申請に至るまでの経緯

「私たちの命を育む環境を次世代へ引き継いでいくために、それぞれの独自性を尊重しながら、個人や各グループの情報を共有・公開し、環境保全意意識の拡 大と環境保護活動の普及を図る」ことを目的に、当ネットワークは、1994年に任意団体として設立しました。
設立以来、①環境保護に取り組む個人・NGOのネットワーク、②市民への環境問題の啓発活動、③行政・企業・NGOのパートナーシップの3つを活動の柱と して、県内に留まらず全国にもネットワークを広げ、各主体とのパートナーシップによる9つの事業に取り組んできました。それらの事業は、現在も発展的に継 承・継続されており、それぞれの事業の有機的な結びつきの中から新たなパートナーシップ事業も生まれてきました。

【テーマごとの活動実績】

①熊本県内外の市民団体とのネットワーク構築

2007年10月末:個人会員210名、団体会員37団体、維持会員51名を有しています。
全国NGOとの共同プロジェクトとしてグリーンコンシューマー活動による企業の環境対策調査や自治体の環境対策調査(1994年~)、ガイドブック発行(1996年熊本地域版、1998年九州・山口地域版、他)に取り組みました。
2001年より、環境自治体づくりを市民の視点から支援する環境首都コンテスト全国ネットワークに積極的に参加し、10年継続プロジェクト「日本の環境 首都コンテスト」を通して持続可能な地域社会の実現に取り組んでいます。毎会詳細な調査結果を「報告書」や「先進事例集」として公表し、環境行政推進に向 けた政策提言を行い、環境政策の総合化を加速させる成果もあげています。
また、市民・NGO・行政との協働による「アースウィークくまもと」(1990年~)では、YMCAとともに事務局を担い、4月のアースディを挟んで17回継続実施し、地域における市民の主体的な環境保全啓発活動として定着しています。
その他、気候ネットワークと連携した温暖化防止活動や、地域独自の温暖化防止行動普及活動にも取り組んできました。自然エネルギーを普及させるために 「かんくまおひさまプロジェクト」を展開し、2004年4月に、熊本県内初市民共同発電所(市民が寄付を出し合い地域の公共的な施設に太陽光などの自然エ ネルギー発電所を設置)第1号機を設置し、2006年には第2号機「(水前寺幼稚園)の設置を支援しました。

②市民への啓発活動実績:

各種講演会や学習会の開催。2001年から3年間、独自のカリキュラムによる「教師のための環境学習プログラム」(5回シリーズ、講師は全て市民団体の 活動家)を実施しました。2002年には、海外から50名のゲストを招き、全日程5日間で延べ600名が参加した「国際環境都市会議くまもと2002」の 実行委員会事務局を担い、5つの分科会および全体会を通して多くの成果を得ると同時に、市民ネットワークを広げ強化することができました。
2005年3月から、タイムリーでしかも市民の関心が高い問題をテーマに独自の定例学習会を実施し、小規模でじっくり学べると好評を得ています。これま でに計16回開催し、取り扱ったテーマは、「熊本都市圏の交通システム」「ゴミ有料化問題」「水循環:江津湖の再生」「棚田保全」「デンマークの政策」等 です。
参加体験型プログラムとしては、「自然観察会」や「田植え・稲刈り体験プログラム」、および、水俣病研究者である当会代表の原田正純が現地を案内する “かんくま”ならではの特質を活かした「水俣エコツアー」も実施しています。現地の被害者の皆さんを訪問し生の声を聞き悲惨な環境(公害)問題を生み出し た社会的背景や、今尚続く影響の深刻さなどを考える当会独自のプログラムとなっています。各種講演会・シンポジウムなども随時開催してきました。
2003年春には、当会の10年にわたる活動の集大成として、他団体の協力も得ながら30年後の熊本の将来像「持続可能はくまもとへの提案」作成に取り掛かり、学習会などを経て1年をかけて纏め上げ2004年の夏に、ホームページや通信で公表しました。
2005年11月には設立11周年企画として“知事と市長と市民で語ろう!いま、一番大事にしたいこと”というテーマで、潮谷義子熊本県知事、幸山政史 熊本市長、原田正純当会代表が「みんなでつくる持続可能な熊本」の未来像について語り合う鼎談を開催しました。この鼎談は、「持続可能な熊本への提案」を 紹介し、県民の皆さんと共にさらによりよいものを作り上げていくための問いかけの場でもありました。参加者からも意見や感想が寄せられ、熊本の未来像を語 り合い、目指すべき姿を鮮明にすることができました。提言をさらに具体化・明確化させていく次の作業へのステップとなりました。

③ 行政・企業・NGOとのパートナーシップ: ※近年当会で力を入れてきた活動分野です。

【行政との協働】

市民と行政の協働による「熊本市環境総合計画」の推進組織である「エコパートナーくまもと」(2002年)の立ち上げと運営、各ワーキンググループ活動 などに積極的に参加・協力し、メンバーが理事やワーキンググループリーダーなども務めています。「全国環境首都コンテスト」のフォローとして、首都コン公 募以外の自治体にも参加を呼びかけて「九州地区自治体交流会」も開催し、首都コンテストの情報の共有化に務めてきました。県、市町村の各種審議会などにも メンバーが委員として委嘱されています。
【市民・NGOとの協働】
市民主導で地域に定着した環境保全活動「アースウィークくまもと」は、継続の中から新しい協働を生み出してきました。車依存型社会からの脱却を提唱する 「ノーマイカーデー運動」は、徐々に事業者や行政を巻き込み、単なる啓発から、「公共交通システムの改革に関する市民提案」の作成に結びついています。
「持続可能な熊本への提案」作成にも、他団体の協力を得て取り組みました。

【企業との協働】

ソニーセミコンダクタ九州の熊本工場進出による「地下水」へも影響を危惧した当会より、ソニーへ「公開質問状」を提出したことがきっかけとなり、 2004年に協働事業「地下水涵養プロジェクト」が始まりました。地下水に100%依存する熊本市民の飲料水を守るための取り組みが、企業・行政・ NGO・地元農家が一緒になって具体的な形で始動しました。このプロジェクトは、ソニー社員への環境教育にも貢献し、社員の誇りになったと言われていま す。また、この取り組みを通して農家と市民の連携も産まれました。「豊かな地下水を育むネットワーク」が発足し、地下水涵養水田で栽培された農作物を、 「水の恵み」としてブランド化することもできました。ソニーとの協働による地下水涵養事業は、他の企業も触発し、2006年9月に熊本県菊陽町に工場稼働 予定の「富士フイルム九州」と、パートナーシップ構築に向けて意見交換を行いました。

環境問題とくに新しい価値観に基づく持続可能な社会づくりは、限られた人々の活動だけで実現できるものではありません。社会を構成する多様な人々が何度 も話し合いを重ね、合意を見出しながら、地域社会のビジョンを描き出し、実現に向けて協働で取り組むことが必要です。
私たちは、14年にわたる活動を通して、多様なネットワークを構築し、事業者や行政との間にも信頼関係を育んできました。協働の取り組みにも積極的に関 わり、市民活動と行政をつなぐ中間支援組織(インターミディアリー)としての役割も担ってきました。これらの経験と情報やノウハウの蓄積を生かし、多くの 市民団体の連携をさらに深め、より積極的に持続可能な地域社会づくりを進めていくために、設立準備沿総会を開催し、法人設立についての申請手続きを行うこ とにいたしました。

平成19年12月16日

法人名 NPO法人環境ネットワークくまもと
設立代表者  宮北  隆志

 
     
     
     
 
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