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2010/02/01 月曜日 02:08:29 JST |
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「回収ビン引取拒否問題」をきっかけに。
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市長と共に“ふたバイバイ
キャンペーン・パレード” |
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ハイデルベルグのエコスーパー
では、誰もが空きビンを入れた
買い物かご持参 |
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| ゴミステーションにて立ち会い中 |
◆再生資源として粗悪品の熊本市の回収ビン
わたしたち熊本市民が出す使用済みガラスビンは、ふたがついたままであるなど異物の混入が多くリサイクルの原材料として粗悪品であるとして、再商品化事
業者から引取りを拒否されたとの新聞報道があった。いったいどういうことなのかと1月31日に回収ビンの状況視察と市民対策会議を開いた。
会場は近見にある㈱熊本リサイクル事業センター。通常は従業員の休憩室として使っている部屋を急きょ会議室として使わせてもらうことにした。呼びかけの時間も短かったので参加は10人くらいと伝えていたが、当日は30人以上が駆けつけ熱心な討論になった。
市職員による4日間の調査でビンのフタの付着率は40%もあることが分かった。わざわざふたを付けて出していると思われるものもあるという。40%もフ
タ付きがあるということは市民がいかに知らないかということだ。知らされていないと言い換えることも出来る。回収方法のあり方にも言及した。「コストが安
いことが第一なのかコストと手間はかかっても資源を循環させることが大事なのか、熊本市は議論を進め、回収方法の再確認が必要ではないか」と意見が出た。
その日のうちに会の名称「ビンのフタとった会」が決まり、月曜日(2月3日)午前中には市長に申し入れに行こうと決めた。
3日は5,6人で行くつもりが18人になり、申し入れ会場を変えるほどだった。市長と“環境パートナーシップくまもと市民会議(通称:エコパートナーく
まもと)”会長(副市長)宛に解決のための提案書を提出し、ごみを出す市民は回収ステーションに立とう、知らない人が多いはずだから知ってもらうために市
長が陣頭指揮に当たってほしいと呼びかけた。
市だけで考えるのではなく“エコパートナーくまもと”など市民と協働しようと申し入れた。
それを受けた形で市長は4日には緊急記者会見を開き、2月23日上通りからサンロードまでフタバイバイキャンペーンパレードを実施した。パレードには
100人の参加があり、タオルや花の種を渡しながら“フタをはずそう”と訴えた。避けて通ろうとする若者に「友達にも伝えてね」といいながら1時間のパ
レードだった。「大変ですね。みなで気をつけないと」と言う声のほかに「熊本市は今頃こんなことをやっているんですか、遅かですね。」「熊本市ともあろう
ものが」と他市町村の方からの厳しい励ましに「ウッ」と詰まりながらのキャンペーンでもあった。
◆どうしてもっと早く言ってくれなかったの?
引き取り拒否にいたるまでには再商品化事業者から度重ねての警告や申し入れがあったに違いない。市や業者にはなぜ直ちに市民に知らせなかったか。この言葉は市民対策会議、市長への提案書提出、“エコパートナーくまもと”企画運営委員会席上いずれでも出た。
環境総合計画策定のための市民会議から国際会議を経て“エコパートナーくまもと”設立・運営に至る今日まで市との話し合いの場は、何度もあった。市は問題のあることを提起し協働を呼びかけることはできたはずだ。
翻って考えてみるとわたしたち市民もこれまで石坂グループを数回見学し、資源物以外の異物混入、中身が入ったままで悪臭を発生させるなどの現実をまったく知らなかったわけではない。市も市民も現実を見て想像力を働かせ、改善させる行動力が足りなかった。
しかし既に今回の前例とも言える経験を持っているにもかかわらず、特に市は学習成果が上がっていないのではないか。使用済みペットボトルだ。フタ付きな
ど異物混入と汚れがあるために、他地域に比べ熊本市からのものの品質が落ちるということで同様の問題が生じ、市はペットボトルを混合回収から単独回収に変
えた。それまでビン・かん混合回収だったために、ビン・かんの汚れが本来汚れのないはずのペットに付着し除去のための余分な工程がかかってしまうというこ
とだった。
単独回収に変えてからペットボトルの汚れは改善されたが、フタの付けっぱなしは改善されなかった。問題はビン・かんの汚れとフタなどの異物の混入だっ
た。まずなされるべきことは“洗ってフタをはずして”だったにもかかわらず、ペットボトルを単独回収することのみで問題を回避しようとしたに過ぎず、本当
の問題には手が付けられないままだった。このとき既に分別の主体者である市民の問題意識に訴えることなくては、真の解決にはならないことを学習しなければ
ならなかった。
◆回収ステーションでの分別状況
月2回の資源物回収日に決められた場所に立ってみた。1月下旬の市の調査で40%のフタ付着率であったが、なるほど多くのビンに付いている。わざわざフ
タを付けて出している人もいるようだ。洗っていないもののほか、調味料入で中身が使い切っていないもの、ビンの中にタバコの吸殻やごみを詰め込んでいるも
のも目立った。袋の中は汚水にまみれているのもある。その日に回収されないもの、せともの、ペットボトル、電球、燃やすごみなども一緒くたに出す人もい
る。
前夜からの違反物はステーションをいつも管理している減量美化推進委員とともに仕分けをし、いったんその人の敷地に下げた。目の前に持ってきた人には事情を説明し、その場でフタをはずし、資源物のみ出してもらうようにした。壊れた土鍋などは持ち帰ってもらった。
中にはむっとした表情の人もいたが、一緒にフタをはずしながら説明をすると「分かった職場の人にも言っておく」「近所にも知らせる」と帰ってくれた。
「フタをはずすことを知らなかった」「はずしたフタをどうしたらいいか知らなかった」「化粧品のビンは埋め立てだとは知らない」と知らない人が多い。分
別にまったく関心がない人もいるだろう。きれいに洗い、ビンはビンで、アルミ缶、スチール缶と分けて出した人の中には、パッカー車に一緒に積み込まれる様
子を見て「空しいね」とのつぶやきもあった。
◆分別収集方式
熊本市のルールはビンも缶も一緒の袋に入れて出す。ごみ収集カレンダーにもそのようになっている。市民にとって一番簡単な方法である。その簡単な方法で何故引き取り拒否にまで発展するのか。簡単だということに問題があるのではないか。
コスト面を考えたときに混合回収はよい方法だと市は言うが、さまざまな方法を検討した結果、コストと市民の手間をかけないこの方法を採用しているのか。「だから市民よ、このルールを守ろう」ということではなかった。
容器包装リサイクル法の中で、市は税金を委託業者に支払うだけが仕事ではなかろう。市民が分別に手間をかけ、事業所の企業努力を引き出すために先頭に立ち、法の改善点も率直に主張できる熊本市であってほしい。市民のモラルを嘆くのはその後からでも遅くはない。
◆熊本の回収方法をつくろう!
2月にはドイツ・デンマークにエコツアーに出かけたが、出発直前にビンのフタ問題が浮上したので、ハイデルベルグのリサイクリングセンターの見学を行程
に入れた。しかしそこには使用済みのビンの姿はなかった。それも当然のこと、ドイツではビンはリユースするものだ。市内では大きめのかごを持っての買い物
が目立った。かごの中をのぞくとほとんどの場合、空きビンが入っている。しかもふたが付けられていた。リユースのためには口を保護するためのフタは付けて
おかなければならない。レジの隣には空きビン入れが用意してあり、まずビンを返してから買い物を始めるといった具合だ。
ハイデルベルグ市では円卓会議を設け、多くの議論を尽くして政策を決めている様子を学んできた。古くからの学生の町で議論をすることには慣れていると昨秋国際会議に来熊した市環境部長ハンス氏は語った。
帰ってから熊本市自宅近くの回収ステーションで「フタをはずそう、決められたものを決められた日に出そう」と呼びかけたが、しかし、ワンウエイビン(使い捨て容器)を使い放題にし、後始末の多くの部分を税金(自治体)で負担させる現在の制度は明らかにおかしい。
県内にも国際環境都市会議くまもと2002・市民環境会議「ごみとリサイクル」分科会で報告があったように、水俣市では焼酎などのワンウエイビンを洗ってメーカーに返し、リユースさせる独自な挑戦をしているところもある。
当面わたしたちは、フタをはずして容器包装リサイクルセンターに引き取ってもらおう。
そして“エコパートナーくまもと”で容器包装のリユース・リサイクルを含めたあり方を考えていこう。それこそ“エコパートナ―くまもと”の存在理由だと思う。(ビンのフタとった会/くらしと廃棄物を考える熊本の会・荒木ひとみ)
かんくま通信42号(2003/04/09)
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最終更新日 ( 2010/02/01 月曜日 02:12:54 JST )
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